黒髪のあの子

座らない人も、ほっといて、センセーは本題にはいった。


「えっと…、今日は転校生がこのクラスに入るので、紹介します。」



「このクラスだぁ?」
俺は、チッと舌打ちする。


「まぁまぁ。千尋。抑えて抑えて。」
梓が、俺を促す。






「…めんどくせ」
ボソっとつぶやいて、ドアの方面をみた。







しーんとなる空気。





ガラガラッ
「…如月千夏です。このクラス、ううん…この学校。本っ当最低ね!!」


担任が、チラっと俺達を見る。
が、すぐに女に視線を戻した。





「あの…如月さん、少し落ち着いて…」
「これが落ち着いていられます!?なんなのよ、ここはっ!」




バンっ!と、机をたたいた。


「あんたたち…恥ずかしくないの!?っていうか…なんで暖房があるのよ…!?席についてない人もいるし…最悪!」



俺と梓は、ただ黙ってそいつの話をきいた。