黒髪のあの子

「梓。教室行くぞ」
「おー。教室の暖房、早くつけようぜ」


俺達組にだけ、暖房がある。
何故か?




校長を脅したから。
ちょろいもんだったぜ。



ま、梓っち親の権力もちょっと使ったけどな。


「…あーったけー」
梓の奴、温かさのあまり顔が緩んでやがる…ッ

傑作だな。





ガラガラッ
「はい、皆席ついて」


席にちゃんとつく人もいれば、俺等みたいに付かない奴もいた。




「…っ。」
担任は、24ぐらいの女センセー。



これも、梓が無理やりきめた。
『ヤローが先生だとやる気でない』…と。


俺はどうでもよかったけど。