「まど・・・か・・・」
和也は持ってた傘を捨てて、あたしを強く抱きしめた。


「な・・・んで・・・?
ど・・・し・・・て・・?」
あたしはなぜ、ここにいるのかわからなかった。



「ごめんな・・・ごめんな・・・。」
和也は鼻をすすりながらずっと謝ってた。
泣いてる・・・また・・・泣いてくれてる。
だから・・・それが嫌だったから会わなかったのに・・・。




「やられたんだろ?」
和也は気付いてた。
そりゃそうだ。こんな乱れた服ですぐわかるだろう。
こんな汚れた女なんだから・・・。

「守ってやれなくて・・・ごめんな・・」
そう言って、あたしが風邪ひくから
和也の家までおじゃまさせてもらってお風呂を貸してくれた。
このまま家に帰っても・・・心配させることになるんだから・・・。



「色々とごめんね・・・。」
あたしは制服が乾くまで和也のベッドで寝てた。
ずっと・・・ずっとあたしのそばにいてくれた。
「ちょっとココア入れてくる・・・」
そう言って和也が行こうとしたとき、
「いかない・・で・・」
あたしは引き止めてしまった。
離れていきそうだったからかな?
「大丈夫。すぐ戻ってくるから。」
そう優しく微笑んで頭をポンポンと叩いて行った。