あたしは泣いた・・・。
ずっとずっと 泣いてた・・・。
好きだったのに・・・
大好きだったのに・・・
苦しいよ。誰か助けてよ・・・。
そんなあたしを助けてくれたのは
あなたでしたーーー。







「うっ、ぅぅ・・・。」
あたしはついさっきまで一緒にいてた
春木くんに振られた。
ずっと好きだったのに・・・
他に好きな人がいるから。
そうやって1人にして行ってしまった。
暗い暗い夜に・・・。

そんな1人でいたあたしに誰かが肩を叩いた。
振り向いた時、少しさっきまで泣いてた涙の筋が
街灯でキラリと見えた。
きっとこの人も何かあったのだろうな。
そう思った。






「大丈夫だよ。」
彼はそうやってあたしの頭をずっと撫でてくれた。



そうやって何時間経っただろう?
彼はあたしに言った。
「俺もさっき振られたんだ・・・。」
そう言って笑った。
彼の涙の正体がわかったのに
どうして笑えたのか不思議だった。
「君もでしょ?」
そう聞いてきた。
もしかして・・・盗み聞き??