「アリナ、ちょっと来て!」

社長の声が聞こえ振り向くと、
社長のとなりに小柄な女が立っていた。

モデル仲間たちも呼ばれ、
社長を取り囲むように集まった。

社長が来ているのも珍しいことだった。

異様な威圧感からか、
社長のとなりにいる女の顔が赤くなっていた。

「紹介するわ。
新人モデル、ミウよ。」

「ミウです!
よ、よろしくお願いします。」

ミウは勢いよく、
頭を下げた。

社長がスカウトしたのだろう、とアリナは思った。

社長が自らスカウトしたモデルは、
アリナが初めてだった。