「それから今までずっと、働いてきたわ。
社長、社長って呼ばれて・・。
彼と別れてから一度だけ、死のうと思ったこともあるわ。
人はねアリナ、生きていることが当たり前って思っていて、
そう思うことが生きている証みたいなモノになってる。
でも本当は自分でも気づかない内に、心のどこかで願っているの・・
生きたいって。」
それでもアリナは死を選んでしまった人がいることを忘れない。
「あぁーもうそろそろ潮時かなっ。」
「えっ?」
「社長を引退する時期かもね。」
社長は弱気になって言っているのではなかった。
「まだ早いんじゃない?」
アリナは笑って言ったけれど、社長の心の中は決まっていることを感じた。


