Queen Story



「アリナちゃん、仕事疲れた?」


アリナはあの後、ケイスケの部屋に来ていた。

ミウにも会わず、何も言わずに帰ってしまった。


「アリナちゃん?」

ケイスケはもう一度アリナの名前を呼んだ。


さっきからボーッとしているアリナが心配だった。


「あっ。ごめん!何?」


二人の間に気まずい空気が流れ始めた。

ケイスケはその空気を断ち切るように、アリナをそっと抱きしめた。


この腕の中にいる自分は幸せだと思っていた。


でも・・


ミウの泣き顔が頭から離れない。

ケイスケに抱きしめられ、幸せだと感じれば感じるほど、ミウの心は壊れてしまう!!