Queen Story

「そうだね。
いつか大事な人達をこの手で守っていかなくちゃいけないからね。」

「大事な人達?」

「そう。家族・・」

アリナはなぜか泣きそうになった。


家族・・それは冷たいモノでしかなかった。

でもケイスケから聞くと、太陽のようにあたたかい気がした。


「行こっか。」

ケイスケは手をアリナに差し出した。

アリナは今度はしっかりと手を握り返した。


もう離れてしまわないようにと。


その時のアリナにはもうミウへの罪悪感はなかった。