素早く踏み込み、油断なく銃口を四方に向ける。

…照明を落としてあるのか、薄暗い室内。

目が慣れるまで、内部の状況は視認しにくい。

そして目が慣れるのを待つよりも早く。

「!!」

影を作らない手術室特有の照明が、室内を照らし出した。

眩しさに一瞬目を閉じ、それでも強引に瞼を開いて視界を確保する。

そこには。

「恭一…」

手術台に両手足を拘束されて横にされた、ハルカの姿があった。