本来なら訪れる者を楽しませる筈の数々の施設は、危険な凶器と化して生き残った俺達を次々と襲う。

危機的状況下から生き延びる術など知らない、ごくごく普通の高校生だった俺達は、それでも直感と判断力、行動力をフルに生かして危機からの脱出を試みる。

そして…。

地上目前にまで迫ったフロアで、尊い犠牲を払いながら、俺達は生還を果たした。

…いや、違う。

俺達は生かされたのだ。

たった一人の少女の自己犠牲によって、俺達の命は救われた。

そう…信じていた。