現実RPG2

「拓馬、まさか……ルイの家を知ってるの?」


「あぁ、家の中に匿ってくれたからな」


「ホント?すごい!私、アイツのアジトがわからなくて苦労してたの!案内してくれない?一緒にクリアしよう!これからよろしく!」


と、右手を差し出して握手を求めるルカ。


「こちらこそ、一人でどうしようかと思ったよ。よろしく」


ルカの手を取り、握手する拓馬。とりあえず、ルカさえいれば何とかなりそうだ。


「あ、コイツは相棒のクロだ」


拓馬は足元にいるクロを抱えると、嬉しそうに言った。


「フフフ。犬が相棒なの?」


「笑うなよ、ついて来ちゃってどうしようもなかったんだよ」


「とか何とか言っちゃって、大事そうに抱っこして。可愛がってるみたいじゃない」


「うるせぇ」


1章のときのモノマネでも思ったけど、ルカはやっぱり可愛い娘だ。そんじょそこらのアイドルには負けない顔立ちをしている。


こんな状況だが、こんなに可愛い娘と行動できるのは、少し嬉しかった。


拓馬はクロを抱えたまま、先陣を切って歩き出した。ルカが、その後に続く。


頼もしいスケットが仲間になった。ルカさえいれば、多少のモンスターは怖くない。


「そういえば、なんで通行人が一人も居ないんだ?」


拓馬が聞く。