現実RPG2

ガサガサ……


後方で、何か物音がする。


何だ?眉を歪め、振り返る拓馬。


「あ……」


ミイラ男が、また立った。


あれだけ殴ったのに……


「くそっ、コイツ……ちょっとタフなんてもんじゃねぇな」


舌打ちすると、クロを降ろしてまた戦闘態勢に入る拓馬。


「うおおお!」


再び拓馬の猛攻が始まる。


拓馬の勢いはさっきより落ちたものの、ミイラ男は一向に攻撃してこない。


多分、相当ダメージを受けているはずだ。拓馬の攻撃により、立つのがやっとなのだろう。


また1分程の攻撃が終わると、ミイラ男は倒れた。


「よし。これだけやれば大丈夫だろ」


念のためだ。拓馬は倒れたミイラ男の頭に、思い切りかかと落としを喰らわせた。


「ハァ、ハァ……」


疲れた……汗だくだ。喉もカラカラになってしまった。また、水分を取る必要がある。


「クロ、ちょっと待っててくれよ。コンビニに行ってくるから。すぐ戻る」


そう言ったときだった。


なんと、またミイラ男が立ち上がったのだ……


「嘘だろ……」