拓馬は立ち上がると、犬に「バイバイ」と笑顔で手を振った。
歩き出す拓馬。とりあえず、適当に進むしかない。
「はぁあ」
思わずタメ息が出る。
適当に進むと言っても、1章のときのように、ゲームの世界ではない。ここは、日本。広い。どうするか……
そのとき、拓馬の背後からトコトコと足音がする。
誰かに、後をつけられている……
心臓が鳴る拓馬。
敵か……!
ゆっくり振り返る拓馬。
するとそこには、さっきの犬が居た。拓馬の後をついてきている。
「あれ?お前……ついてくるなよ。危ねぇぞ。シッ、シッ」
追い払うようなジェスチャーをしてみせる拓馬。
しかし、犬は「クーン」と悲しそうな声を上げただけで、拓馬を追うことをやめなかった。
「おい、ホントに危ねぇって。モンスターがいるんだぞ」
それでも、俯きながらついてくる犬。
拓馬はしぶしぶ、しゃがんで手を差し伸べた。
「しょうがねぇなぁ。ほら、おいで」
すると犬は嬉しそうに、しっぽを振って拓馬の手に飛びついた。
「アハハ。まさか、お前がスケットじゃねぇよな?」
笑顔で聞く拓馬。当然返事はないが、嬉しそうな犬を見ていると、少し心が和んだ。
「じゃ、一緒に行こうか」
拓馬は犬をだっこすると、再び歩き出した。
何か、久しぶりに生きものと一緒な気がする。夕方までは大学に行って、たくさんの人に囲まれていたのに……ずっと一人っきりだった気分だ。
例え犬でも、何か落ち着く。
歩き出す拓馬。とりあえず、適当に進むしかない。
「はぁあ」
思わずタメ息が出る。
適当に進むと言っても、1章のときのように、ゲームの世界ではない。ここは、日本。広い。どうするか……
そのとき、拓馬の背後からトコトコと足音がする。
誰かに、後をつけられている……
心臓が鳴る拓馬。
敵か……!
ゆっくり振り返る拓馬。
するとそこには、さっきの犬が居た。拓馬の後をついてきている。
「あれ?お前……ついてくるなよ。危ねぇぞ。シッ、シッ」
追い払うようなジェスチャーをしてみせる拓馬。
しかし、犬は「クーン」と悲しそうな声を上げただけで、拓馬を追うことをやめなかった。
「おい、ホントに危ねぇって。モンスターがいるんだぞ」
それでも、俯きながらついてくる犬。
拓馬はしぶしぶ、しゃがんで手を差し伸べた。
「しょうがねぇなぁ。ほら、おいで」
すると犬は嬉しそうに、しっぽを振って拓馬の手に飛びついた。
「アハハ。まさか、お前がスケットじゃねぇよな?」
笑顔で聞く拓馬。当然返事はないが、嬉しそうな犬を見ていると、少し心が和んだ。
「じゃ、一緒に行こうか」
拓馬は犬をだっこすると、再び歩き出した。
何か、久しぶりに生きものと一緒な気がする。夕方までは大学に行って、たくさんの人に囲まれていたのに……ずっと一人っきりだった気分だ。
例え犬でも、何か落ち着く。


