ルイと拓馬は入り口の中庭を突き当たりまで進むと、茶色の古びた建物へと入って行った。
中は薄暗く、ギシギシと、歩くたびに床が音を立てた。相当痛んだ木造だ。
しばらく歩くと、二階へと上がる階段がある。
二人は、とりあえず二階へ上がった。
階段を登りきると、一本の長い廊下が広がる。
両側に、襖が均等に配置されていた。
次第に、ルイと拓馬の心臓が高鳴っていく。
……居る。近づいてる。
気配がする。おそらく、この突き当たり。
拓馬も、鋭い表情をしていた。
ルイと同じで、気配を感じ取っているのだろう。
ここまでのオーラを発するモンスター……本当に、敵うだろうか。
ギシギシと廊下を歩いていた、そのときだった。
突如、左の襖がゆっくりと開いた。
そこに現れた人物に、ルイは凍りついた。
「誰ですか?」
何だか懐かしく、透き通るように美しい声で問いかけてくる人物。
長い青色の髪。年は、ルイや拓馬と同じくらいだろうか。
キレイな顔立ちをして紫色の着物を身に纏った女性が立っていた。
間違いない……マーダーだ。
「拓馬!構えろ!」
ルイは叫ぶと、剣を構えた。
「お、おい、何がどうなってんだ?」
状況をつかみ切れていない様子の拓馬。
無理もない。そういえば、容姿を説明していなかった。
魔獣と聞けば、誰だって獣を想像するはずだ。
中は薄暗く、ギシギシと、歩くたびに床が音を立てた。相当痛んだ木造だ。
しばらく歩くと、二階へと上がる階段がある。
二人は、とりあえず二階へ上がった。
階段を登りきると、一本の長い廊下が広がる。
両側に、襖が均等に配置されていた。
次第に、ルイと拓馬の心臓が高鳴っていく。
……居る。近づいてる。
気配がする。おそらく、この突き当たり。
拓馬も、鋭い表情をしていた。
ルイと同じで、気配を感じ取っているのだろう。
ここまでのオーラを発するモンスター……本当に、敵うだろうか。
ギシギシと廊下を歩いていた、そのときだった。
突如、左の襖がゆっくりと開いた。
そこに現れた人物に、ルイは凍りついた。
「誰ですか?」
何だか懐かしく、透き通るように美しい声で問いかけてくる人物。
長い青色の髪。年は、ルイや拓馬と同じくらいだろうか。
キレイな顔立ちをして紫色の着物を身に纏った女性が立っていた。
間違いない……マーダーだ。
「拓馬!構えろ!」
ルイは叫ぶと、剣を構えた。
「お、おい、何がどうなってんだ?」
状況をつかみ切れていない様子の拓馬。
無理もない。そういえば、容姿を説明していなかった。
魔獣と聞けば、誰だって獣を想像するはずだ。


