ロシアンルーレット【コミカルアクション】

「皆人、ここにいるのは、お前以外は皆、特殊な訓練を受け、その中でも選び抜かれた精鋭ばかりだ。お前を連れて行けば確実に足手纏いになる。大人しくここにいろ。これは提案じゃない、命令だ。」


 バカで使えない弟を、静かに諭すように言い聞かせるのは、兄貴の最も得意とする分野だ。


 でも今日ばっかりは引き下がれない。


 反発するように兄貴を睨みつけ、


「バカにしやがって。俺だって警察学校で訓練受けたさ。」


 慰めにもならない言い分を兄貴にぶつけた。


 俺をバカにしてるんじゃないってわかってた。


 だけどここまで巻き込んでおいて、いざとなったら蚊帳の外なんて、納得いかないし。