ロシアンルーレット【コミカルアクション】

 兄貴のところに残して来たノアの事が気がかりでならない。


 出る前に、どうしても気になって、一旦戻って部屋を覗き込んでノアの様子を窺う俺に、


「心配するな。ノアには指一本触れない。」


 無表情だが、俺を安心させようと兄貴が言った。


 それでも俺が兄貴に疑いの目を向けると、


「俺が…女に不自由してるように見えるか?」


 兄貴は目を細め、呆れたように冷ややかに言った。


「見えない。」


 俺は正直に答えると、踵を返して立ち去った。