ロシアンルーレット【コミカルアクション】

 あれから10分も経ってないし。


 どんだけせっかちなんだ!?兄貴は。


 不意打ちを食らって、ノアと離れることもできず、俺達はピッタリくっついたまま、不安げに兄貴の顔色を窺った。


「遊んでないで、さっさとやることやれよ。」


 落ち着いた口調だが、その表情から相当ご立腹だとわかる。


 何故、ノアとじゃれてるのがバレたんだ?


 俺が怪訝そうな顔を兄貴に向けると、兄貴は小さく溜め息をつき、


「お前のこと…隠しカメラで監視している。さっさと例の場所を探し出せ。今度サボったら、ご褒美は取り上げるからな。」


 まるで、子どもをたしなめるように、ゆっくり丁寧に言った。