ロシアンルーレット【コミカルアクション】

 兄貴は嘲笑すると、


「そんなこと知るか。頭使って工夫してやれよ。」


 めんどくさそうに吐き捨て、


「もっとも、その悪臭じゃ、ノアがやらせてくれるかどうか、疑問だけどな。」


 溜め息混じりにそう言うと、無情にもそのまま部屋を出ていった。


 ああ、言えてる…


 俺は、上着の襟元を摘み上げ、匂いを嗅いで、自分の悪臭を確認してみた。


 言うほど臭くないしね。


 まぁ、ちょっとだけ汗臭いけど。


 なんつったって、脂汗大量に分泌しただろうし。