【童話シリーズ第1弾】ふしぎの国のアリス



女王は1つだけぬり残したバラを見つけてかんかんに怒りました。



そして、



「そこの娘!こいつらの首を切ってこい!」



とアリスに命じました。



「は?クソばばあ、何言ってんの?ここ、大丈夫?」



アリスは自分の頭を指さして言いました。



すると女王は家来に命令して、アリスに刀を向けて殺そうとしました。



さすがにどうしようもないので、アリスはしぶしぶと女王様の命令を聞きました。




刀を受け取るとこかげに行き、トランプの職人をかくし、変わりに赤いペンキをべっとりと刀にぬりつけました。



別にトランプの職人を助けたかったわけではありません。



素直に女王様の命令を聞くのがしゃくだったのです。



女王様のところに戻ると、ペンキのついた刀を見せて、



「はーい、女王様ー。やっつけてきましたー」



と気だるげに報告をした。



女王様はかんたんにだますことができました。



「ふん、ちょろいんだよ。このクソばばあ」



アリスは小さく吐き捨てた後、女王に帰り道をたずねました。