【童話シリーズ第1弾】ふしぎの国のアリス



ぼうしやと三月うさぎは、恐怖にふるえて何も言いませんでした。



「チッ!クソが」



アリスはもうどうしようもないと思い、この場を後にしました。



そして後ろから、



「遠慮しないでもっと飲めばいいのに・・・」



という残念そうな声が聞こえました。



アリスは、あの時チェシャねこが言っていたことを理解しました。



さらに歩いていくと、トランプの職人が白いバラの花をペンキで赤くぬっていました。



アリスが、



「お前ら何やってんの?」



とたずねると、トランプの職人が答えます。



「女王様は、白いバラが嫌いです。間もなくここをとおるので、見つかったら首を跳ね飛ばされるのです」



アリスは呟きました。



「何、その自己中なおばさん。一発なぐったら気持ちいいだろうな」



その時、ラッパの音がひびいて、女王の行列がやってきました。



職人はあわてます。