少し行ったところで、ぼうしやと三月うさぎがパーティーをひらいていました。
しかしティーポットやカップ、お皿があるだけです。
おかしも飲みものも何にもありません。
アリスはチェシャねこに言われたとおり、うさぎのゆくえをたずねました。
するとぼうしやが、
「教えてあげるから、ここに座っておいしいケーキとジュースをお飲み」
と言って、アリスのためにイスを引きました。
アリスはあきれて言いました。
「はあ?ケーキもジュースもねえじゃんか」
今度は三月うさぎがすまして言いました。
「ないならお茶でも飲みなさい」
アリスがお茶を飲もうとしてカップを見ても、からでした。
「さあ、もっとたくさんお飲み」
ぼうしやと三月うさぎはゆかいそうに言いました。
アリスは2人にばかにされているようで、思わず近くにいたぼうしやの胸ぐらをつかみました。
そして言いました。
「てめえら、ふざけてんのか?ああ!?」



