【童話シリーズ第1弾】ふしぎの国のアリス



アリスは、下のきのこの上でくつろいでいる青むしのおじいさんに向かって怒鳴りました。



「おい、こらクソじじい!話がちげえよ、ばか!!」



おじいさんは、



「もうひとかじりしてみい~」



とのんきに返事をしました。



アリスがしかたなくもう1回かじると、首も縮み、体もやっと元の大きさに戻りました。



そんなアリスの様子を、木の枝からチェシャねこがおかしそうに見ていました。



アリスはむっとして、



「てめえ笑ってんじゃねえよ。つうかあのクソうさぎがどこにいるか教えやがれ」



と言った後、チェシャねこをにらみました。



するとチェシャねこは、しっぽで向こうをさしながら、



「向こうに、頭がおかしいぼうしやと三月うさぎがいるから聞いてみればいいさ」



と言って、にゃおにゃお笑いました。



「頭がおかしい?何だそりゃ・・・。ま、てめえも十分頭おかしいけど」



アリスはチェシャねこに皮肉をあびせた後、チェシャねこに言われた方に歩き出します。



森をぬけると、また野原が広がっていました。