「…茜…帰った方がいいよっ」




 後ろで見ていた子が言った。




 その子は私を思いっきり睨みつけて帰っていった。





 「…りょー…?」




 りょーがうつむいたままだったから。



 「みー…。立てる?」




 気付けば突き飛ばされたままの格好だった。




 「あっ。うん」



 
 りょーに支えてもらいながら立ったけど



 「足。けがしてる。」



 なんか痛いと思ったら。




 でも心配かけたくなくて。



 「大丈夫っ。こんくらい」