よく、ドラマとかで、「どうにか治してやってくださいよ!」とか言って無理な願いを先生にぶつける人がいる。
今まで…私はその人の気持ちが分からなかった。
無理だって言ってるじゃん、とか思ってた。
なんで先生責めるの、って思ってた。
だけど、分かった。
大切な人をどうしても助けたい気持ち。
自分を代わりに、って思う気持ちも。
ただ君に、笑ってほしかった。
私の記憶の中でではなく、私の目の前で…永遠に笑っていてほしかった。
さっきの颯矢が頭に浮かぶ。
苦しいはずなのに、苦しくてたまらないはずなのに…私のために笑った颯矢。

