チャイムの音を聞くなり、あたし達は席についた。 先生のどうでも良い話を聞く訳もなく、あたしは右斜め前に座る智を見つめる。 付き合ってはいないんだ。 告白するつもりもない。 告白して今のちょうど良い関係が崩れてしまうのが嫌だから。 それに、告白はされるものだとあたしは思ってる。 かといって、智に告白されるなんて思いもしないけど。