何気ない言葉や仕草。
コレが普通なのに
私はとても不安になる。


「ねぇ…今日さ…。」
「ん?」

横から聞こえたのは
寝起きの声。
微かに香る
タバコの匂いさえ…
今では、私の虚無な心を
通り過ぎるだけ。

私達が一緒に居る理由って
…何だっけ?
…と本当にバカな質問を
問いかけるようになって
どれくらいの時が
過ったのだろう。

「…何でも無い。」
「変な奴。」

衣類を何も身につけず
生まれたままの姿の私達…。
もう何度も
二人で夜を過ごしたね。
kissをした時、
強く私を抱きしめてくれる事…。
眠る時は、
右側を向いて寝る事。
伏せた睫毛が長い事…
私だけしか知らない貴方。
択山択山増えたけれど、
それに意味が
無くなってしまった時
私達の関係は
どうなるのだろう。

――――って…
だらだら同じ日々
過ごしてるしねぇ――――。


「お前さ、今日もバイト?」
「うん…。」


『お前』

…何時からか、
私の名前が
彼の口から
呼ばれることは
無くなった。
そのことに
気付きながらも、
まるで人事のように
感じてしまう自分に
違和感ですら沸かない。
重症だ…。
私の心は死んでしまったのか?