希望の星

広い、ゲーセンの自動ドアをくぐると、耳を塞ぎたくなるような轟音が耳に入った。



「相変わらず、ゲーセンってうるせえな」



「え?何?」



「だーかーらー。ゲーセンってうるせえなって!!」



「何か、うるさくて聞こえないー!」



決して悠君をおちょくってる訳じゃない。



本当に、うるさくて聞こえない。



「もう、いいよ。別にたいした事じゃないからぁ!!!」



「えへへ~、やっぱ聞こえない」



あたしは、悠君の右手を握った。



結婚を約束してるんだからいいよね?



「お、おまっ・・・。こんな大勢いる中で・・・!」



「なぁに?恥ずかしいの?あたしはいいもん。だって、自慢の<彼氏>だもん」



「・・・・・ま、俺もかな」



悠君は、握り返してくれた。



「あたし、悠君がだぁいすき!!!」



「え?聞こえねえ!」



「もう、いいよ」