希望の星

確かに・・・そうかもしれない。



「でも、でも・・・。どんな顔して家に帰ればいいか、わかんないよ」



「大丈夫だよ。俺も、一緒についってってあげるからさ」



ギュッ。



駿君は、あたしの体を抱きしめた。



「たとえ、明日香ちゃんが、家に帰ってもさ、俺がずっと、見守っててあげるよ。だって、俺ら恋人だろ?そんなことぐらい、当たり前だよ」



恋人・・・。



「あたしだって、帰りたい。」



「だったら・・・」



パーーーン!!



はっと、窓を見ると、花火が打ち上げられていた。



「わぁ、綺麗・・・」



「今日、花火なんて予定、なかったぞ?」



「偶然だよね」



「偶然・・・かぁ」



「ねぇ、駿君?」



「おう?」



「ありがとう。家に帰れって言ってくれて」



「え?まぁ」



「もし、駿君が言ってくれなかったら、あたし、一生家に帰ることはなかったかもしれない」