希望の星

あたしは、休み時間になると、誰よりも早く悠君の席に向った。



「悠君!!覚えてる?明日香だよ!!明日香!!」



「明日香・・・・・えっ!明日香!!?あの明日香なのか!?」



覚えててくれた・・・。



「そう!甲斐明日香!!幼稚園の時の・・・!!」



「うん、覚えてる!!よく、遊んだよね?」



「そう、覚えててくれたんだ・・・」



「そりゃあそうだよ。俺、あの時から明日香の事、忘れる事はなかった」



「どういうことなの?」



「だって、何も言わず俺、引越ししたじゃん?ごめんな?黙って消えたりして」



あたしは、首を横に振った。



「あたしだって、忘れた事ないよ。ていうか、あたしもごめんっていいたいから」



「何で?」



「だって、あたし悠君が居なくなった時、<悠君の嘘つき>って言った覚えがある。」



「はは、そう思われてもしょうがないよ」



こんなに悠君と会話したの、何年ぶりだろう・・・・。



きっと、10年はあってなかったと思う。



「あたし、悠君が生きているかも、分からなかったから・・・さびしくて」