希望の星

追いかけても、追いかけても止まってくれない悠君。



暗闇の中で走り続けるあたし。



ついには、彼の姿は消えていた。



あたしは、そこで泣き叫んだ。



「悠君の嘘つきぃ!!」



顔を両手で覆い隠して、顔を真っ赤にして泣いた。



誰も居ない、暗闇の中。



そこには、あたしの泣き声しか聞こえなかっただろう。



もう、悠君には会えない。後姿も、見る事が出来ない。



「明日香ぁ!!?」



お母さんがあたしの名を呼ぶのと同時に目を覚ました。



懐かしい夢を見た。



「いるの?明日香!」



何時間寝てたんだろう。



お母さん、帰ってるなんて気が付かなかった。



「あら、いるんじゃない。あんた、結構片付けてくれたんだね。ありがとう」



そう、ほとんどがあたしが片付けた。