日の光がほとんど入ってこない、暗い場所。 ここはどうくつ。 ランプの灯りがともっている。 その灯りが人物の顔を照らした。 人数は二人、少年と男のだ。 少年の方は見た感じだと、齢14ほど。 顔にそぐわない白髪が、 少年の顔を老けて見させる。 体は見えなかった。 麻布のコートに覆われているからだ。 一方、不気味な男も、 少年の同じ型のコートを羽織っていた。 こちらは、フードを目深にかぶっており、 表情はおろか、容姿までもが、 ほとんど伺えない。