【完】あたしだけ見て☆



あたし、今なら自分の気持ち…きっと言える気がするの。


「ねぇ、陽生。話があるの。」

「…話?」

「うん、あそこで話そ?」


あたしが指差した場所はバス停のベンチ。


「いいよ。」


例え泣くはめになっても、

後悔しても、傷ついても。

ちゃんと伝えなきゃって、わかってる。


ベンチに2人腰掛けると、なんだかくすぐったい気持ちになった。

けど、陽生は少し間をあけて座る。

やっぱりこの距離は、縮まらないのかな?


空いた空間をみて、悲しくなった。