心の中で自身を嘲笑った私は友人に向き直り会話を続けた。
……中央のテーブルに盛られた沢山のケーキを横目にしながら、ね。
新しい種類のケーキが出た時に真っ先に頂戴する寸法だ。

「思いっきり出してたから。ってか…やっぱり彼氏いたんだ。で、どんな奴よ?」
「ばーか。あきっぺの彼氏は佐倉だよね。」
「あはは。……実はそうなのデス。」
「ちょっと、はぐらかさないでよ。あんなウワサ誰も信じるわけ無いでしょ。」

私は軽い口調でその場の雰囲気に合わせ会話を進めた。

南達の言うウワサとは…まさに先ほど口走った通りの内容。
【私とアカネが付き合ってる】ていうアレだ。
祭の夜にアカネがやらかした行動への当たり前の結果でしょ。
次の日に二人で仲良く登校した私達はクラスメイトの冷やかしで迎えられたのだった。


『ぉ、ラブラブ登校ですがお二人さん。』
『そうよ。羨ましいでしょ。』