私の好きな彼女、私を愛した彼氏

ハルはハル、アカネはアカネ。
【同じ】ようで【違う】人間だと自分なりに納得出来たから…。

最高の親友と最高の恋人。

双方を手に入れた私はこれ以上ない幸せを感じていた。



――――――はず、だったのに……。


最近何かがおかしい…。



勉強会と言う名の雑談会を終えた私達はそれぞれの帰路についた。
私は当たり前のようにアカネに寄り添って歩き出す。

「長かった夏休みも今日で終わりかぁ。宿題は何とか終わったけど…私も実力試験は実力で受けますかねぇ。」
「…。」

…やっぱり、変だ。

アカネは黙り込んでいた。
何か言いたげに私を見つめては空へと視線を移す。
俯いたまま一向に顔を上げない彼女に私は戸惑い、どう接すればいいのか解らずにいた。

2人きりなるのはアカネの家で夕食をご馳走になった日以来……。
この10日間は音信不通に近かった。
メールの返信は無し。
電話だって繋がらず折り返しの着信だって無し。


……避けられているのはすぐに解った。

でも何で?
今日の勉強会だって私の誘いには返事1つしないで、他の子に誘われて参加していた。