「そだね―。明後日は実力試験だし、ぱーっと遊びましょうか。」
「さすが佐倉。実力試験なんか興味ないってか。」
「当たり前でしょ。その名の通り実力で受けてあげる。」
「あははっ、じゃ…赤点確実だね。」
「赤点が怖くて花の女子高生が勤まりますか。」

アカネは自慢気に言い放った。
と同時に大爆笑が起こり、その場の空気は異様な盛り上がりを見せる。
そんな中私は一人取り残され……。

頬杖をついて深い溜息を漏らしていた。


アカネはムードメーカー的存在。
周りには自然と人が集まり彼女無しでは成り立たないかのような世界観を産み出す。


そんな彼女が私の誇りだった。


ハルに会えない苦しみを全てアカネのせいにして憎んだ時期もある。
アカネの人格を否定して…消えてしまえと願った事だって……。



でも…。