中学2年の春、私は処女を捨てた。
相手は友達の兄で高校2年生。
その後付き合ったかと聞かれれば答えはNOだ。

…ただの興味本位と、焦り。
私は自分が女である証が欲しくて何の躊躇いも無く足を開いた。

…本当にバカだ。
心から愛しいと思える人が現れた時に押し寄せる後悔の波。
私を満たす全てがハルであれば良かった。
どんなに望んでも叶わぬ願い…。

――でも、神様は私に慈悲を与えてくれた。



「ぇ…。マジ?!」
「うん…。実はマジだったりする。」

私は目の前で唖然とする彼を見て苦笑した。
聞かれたから素直に答えただけなのに…何だか申し訳ない気持ちになってくる。

「ハルが聞きたいって言ったから話たんだよ?」
「いや…まぁ、そーだけど…。」


出会って1日も経たない私とハルキは体を重ねカレカノになった。
で、私の過去の恋愛談をやたら聞きたがるから恥を忍んで教えてあげたのに。
「何なら事細かに話そうか?…官能小説でも読むかのように詳細に。」