胸が切なさで一杯になって張り裂けそうだった。


そんな時、思い知らされるんだ。
所詮【ハル】は【アカネ】によって支配された存在なんだって。








――そう…。



これが全ての敗因だったんだ。

どうしてあの時彼女に確かめなかったんだろう。
例え限られた時間の中だと解っていても……何処かで【永遠】を信じたかった。
現実を見つめるのが怖かった。
彼との幸せな【今】を失うのが怖かった。




……だから…私は全てに目を瞑った。



【ハル】なんて何処にも存在しない。



その事実を【アカネ】の口から告げられるのが……ただ、怖かった――。