「あ~もう5時半か~。
さくらごめん。
これ食べ終わったら帰ろっか。」

「うん。いいよ。
けっこう遊んだし。
楽しかったね!
でもさ、用事って習い事とか?」
「ん~。まぁね。」

サチは最後のひとすくいを
口に運んだ。

「え-?!意外!何してるの?!」


「んー。…ホントは教えたくないけど。ははっ。
さくらには言っとくね!

あたし…日本舞踊してんの。」

さくらは急にサチが輝いて見えた。

「え!かっこよすぎじゃん!」

「は~?今時ダサいって。

…でもさくらが
そう言ってくれて嬉しい!」


さくらは桜のように華やかに舞うサチを想像した。




それから、さくらたちは空になったカップをゴミ箱に投げ入れて店を出た。



クドカン グループは色とりどりの
アイスクリームをたった今
受け取っているところだった。

さくらはもう一度クドカンを見た。

さくらとクドカンの視線が合った。