車で20分程度のところに高校は存在した。

明日から電車を利用しての
通学がはじまるのだ。




学校に着くと、
さくらは母と別れて
受付でもらった札を眺めた。

【中山さくら 1年2組32番】


さくらは不安になった。

さくらはこの春
父の転勤で東京へ
越して来たのだ。

だからこっちに友達はいなかった。


――どんな人がいるんだろう。

不安を胸にさくらは
1-2のドアを開けた。