「二年前にこの国に来たとき、あいつ妹亡くしてんだよ。


ダイヤの国から逃げてきた、たった一人の肉親だった。


お前にそっくりのな」


れんげは、あのときリアが自分をスフィアと呼んだことが頭に浮かんだ。


「…スフィアって、呼んだんです。私を…」


横目で睨むようにチラッとれんげに視線をやる。


「妹と被せてるんだ。バカなヤツ」