「椎榎、楽しみだねっ」

唯抖はあたしの頭を撫でる。


「う、うん、そだね」

途中でブラック様が降臨しなければいいが。

とてもとても不安でございます。



−−−−−−−………
−−−−−−………


放課後、佐田先生から材料費を貰い、唯抖と学校近くのショッピングモールにやって来た。


「ねぇ椎榎」

突然、唯抖は足を止める。


「どうしたの?」

「手、繋ごうか」


今までとは全然違う唯抖の笑顔に、ドキッとした。


「え?」

「ほら」


そう言って、唯抖は戸惑ってるあたしの手を優しく握り、綺麗な指をゆっくりとあたしの指と絡めた。


これって……。


「椎榎は、僕のだって、みんなに見せびらかしたい」

いいでしょ?と、頭を傾げながらニコッと笑う唯抖。