「椎榎はブスなんかじゃないよ?もうヒロってば椎榎が可愛いからってそんな小学生みたいな態度取って本当ばかっ」


唯抖はあたしの頭を撫でながらそう言った。
かわいいかわいい唯抖はこうして世界を救ってきたのだろう。


ありがとう、心の友よ。(←おいおい、いつ心の友になったんだ)


「………。」

宇津井はあたしと目線が合うと、すぐそらし、自分の席へ戻った。





淨弥君、もしかして、さっきあたしを助けたこと、
みんなに知られなくないのかなぁ……。




ちらっと淨弥君を見ると、

「!」

淨弥君もこっちを見ていたみたいで、視線がぶつかってしまった。