横断歩道に落ちてしまったストラップを拾うのに精一杯で、 こっちに曲がってくるトラックに気づかなくて、 そのまま、 ……ひかれた。 ……あまり思い出したくない。 記憶に残ってるのは、 ぶつかった時の痛々しい音と、 血だらけになってるアユミの姿。 泣き叫んでる自分。 救急車の赤いランプ。 「残念ながら……」 と肩を落としてる医者。