「……おっ、おう」

宇津井はなんだかバツ悪そうにそう言って、ゆっくりドアを閉めた。


「っはぁー……。」

だめだもう、心臓が破裂するかと思った。



「……ていうか」

…ここ、宇津井専用だったのか……。


そうだったなぁ、
一人一人専用なんだよなぁ……。

風呂を見て興奮して、名札があるかないかの確認もせずに、とりあえず飛んで来ちゃったもんなぁ。


「……恥ずかしい…」

いやいや恥ずかしがってる場合じゃない。

早く出なきゃ、あいつは本当嫌な奴だけど、今回はあたしが悪かった。



しかも、

「シャンプー、めっちゃいい匂いじゃん……」

美にちょっと気を遣ってるのかよ……。



−−−−−−−………
−−−−−−………


お風呂から急いで上がり、髪を乾かして、宇津井の部屋の前に立つ。


お風呂から上がったことの報告と、間違えて入っちゃったことを、謝ろうと思うの。