なぁ…椎。 俺が過去を話しても… ……俺の全てを話しても…、 椎は変わらず、今みたいに、 アホって言いたくなるほど幸せそうな顔しながら、 俺の手を、ちっさい手で握ってくれるのか…? −−−−−−−……… −−−−−−……… 電車に乗ってる間も、ずっと椎の手を握って、離さなかった。 周りの目を気にする椎は、下に俯いてた。 顔を真っ赤にしながらもじもじしてる椎が愛しくて、ぎゅっと抱き寄せた。