……こんにゃろうせっかくあたしが言おうとしたのになんでまた遮るんだよ。
「まぁまぁ!淨弥もヒロもそんなに怖い顔しないで〜?
椎榎、部屋見に行こ?僕が案内してあげるっ」
「えっちょっ!」
腕組まれたまま、唯抖は寮の中にあたしを案内する。
「は、早いよっ!」
唯抖って案内、強引…?かもしれへんです。
−−−−−−−−………
−−−−−−−………
寮の中は、男子だけが住んでると思えないほど綺麗に整理されていて。
ピカピカの上、やっぱりヨーロッパを思い出させるようなつくりだ。
「……きれー…」
庶民だって思われてもいいもん。
あたしにしては、こーんな綺麗な寮に住めるなんて思わなかったよ。
パンフレットには、外から見える写真一枚のみだし。
まさかこんな綺麗な所なんてねぇ〜…。
ママ、ありがと。



