唯抖がスプーンでお椀に入ってたアサリをすくった。 「アサリダメなの?」 あたしが尋ねると、唯抖が顔をこっちに向け、 「そうなの……。アレルギーなんだ…」 と、今にでも泣き出しそうな表情であたしを見つめた。 「あっ……ごめん、唯抖、…忘れてた」 先生は申し訳なさそうに唯抖を見た。 「……うん…」 唯抖は頷いたけど、大丈夫な要素は1%もなさそうで、 うるうるした目でアサリを見つめていた。 アレルギーって、大変だなぁ…。 …よしっ。