「……ヒロッ…それッ…」
今でも消えそうなくらい小さい声で呟く淨弥。
「…いつまでも俺が黙ってると思うなよ……。これ以上、椎榎を傷つけてみろ。……許さねぇかんな」
宇津井はあたしの方へ来て、手を引っ張り、歩き出した。
「う、宇津井ッ」
あたしは後ろを振り返って、淨弥を見た。
「…」
淨弥はあたしを見て、唇を噛んだ。
―――――――………
――――――………
「…」
寮の前。
宇津井は足を止め、振り返ってあたしを見た。
「…宇津井…」
すごく悲しそうな顔で、あたしを見つめてる。
「……椎榎…」
「…!」
温かい、宇津井の胸の中。
宇津井はあたしをギューッと抱きしめる。



