いじり……
――からかい、かぁ…。
……やっぱり本気じゃないもんね。
まぁ…、分かってたんだけどね。
だけど、
やっぱり冗談きついよね。
好きな人にからかわれるのは。
「……さっき、ヒロとメールしてたろ」
顔をあげ、淨弥を見ると、淨弥はいつもの無表情のままでこっちを見ていた。
…なんで気付いたんだ?
ハンドパワーとか…!?(んな訳ないだろっ)
淨弥の考えが分からない。
別に、誰とメールしててもいいじゃん。
淨弥は、ちゃんとあたしのこと、女として、見てるのかなぁ…。
……んな訳ない、か。
「そうだよ。今日一緒に帰るの」
あたしはニコッと笑って答えた。
「………。」
……あ。



