白い肌
少し緩いネクタイ
だめだ。目が離せない。
「……!」
あたしがじっと見つめ過ぎたせいか、
「………何?」
淨弥君は窓から視線をあたしに移し、そう聞いてきた。
「えっ!?や、あ、あの「名前は」
……この学校の人は本当に話遮るの好きだなぁ。
「あ、大谷椎榎です」
おろおろしながら答える自分がすごくダサい……。
「……ふーん…」
っておいっ!
聞いといてふーん、かよぉっ!!
「………椎」
「へっ?」
なぜか、名前の『しい』だけを呼んでる。
しいか!なのだぞっ!
「…そうやって呼ぶわ」
淨弥君はそう言って、少しだけ、ほーんの少しだけ微笑んだ。
ズッキューン!!
……ハートが…
……ハートがっ!!
やはりイケメンの笑顔に勝るものなし。向かうところ敵なし。



